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「子育てにも良いとされる自然素材の家について考える」三重県で自然素材を使った家を建てたいとお考えの方へ

自然素材で建てる家

昔、家を建てる時に使う素材は全て自然素材でした。近年、安価で見た目が良い新建材が主流として使われ出して何十年たつでしょう。新建材?「何それっ」と思う人もいるかもせれませんね。

 

外壁に、屋内の床、壁、天井に・・・壁や天井に貼ってある「クロス」は皆さん知っている方も多いかと思いますが、中には、「えっ!木に見えてたけどそれって木じゃなかったの?」なんて言う床材やドアーとその枠など印刷した木目を張り付けて作ったものが今でも主流です。

 

そんな中でここ十数年前頃から自然素材が見直され、少なからず、使用される様になってきました。もちろん昔みたいに全部と言うわけではありません。床だけに使用したり床と壁にと言った具合です。

 

なぜ見直されてきたのか・・・やはり新建材を使用して健康被害が発生することがわっかってきたからです。いわゆる「シックハウス症候群」です。体に優しく健康に良いという事で自然素材を求める声があり、家を造る側もそれを売りとしている工務店もあります。

 

自然素材って何だろう?

 

家に使用する自然素材として、代表的な物に木があります。特に無垢材と呼ばれるものです。この無垢とは、「混ざり気の無い」という事で、木の板を接着剤で張り合わせた、合板や集成材などは、木でできていますが無垢材ではありません。無垢材とは一本の木から成型した、柱や梁、床材、枠材などを言います。

 

この木にも種類により特徴かあります。大きく分けると針葉樹の木と広葉樹の木があり、それぞれ特徴や価格が異なります。

 

針葉樹

日本人には馴染みのある杉や桧がこれに当たります。これらは、軽くて、柔らかいので加工が容易で比較的安価な事から使いやすい材質ではありますが、柔らかいので傷がつきやすい材料でもあります。また松も針葉樹で、杉や桧に比べると重くて固い分高価な材料です。

 

広葉樹

ナラ、カエデ、カバ、サクラ、クルミ、カリン等があり、固くて重たいのが特徴です。針葉樹に比べると高価な材料でもあります。これらの木は、国産の木ではありません輸入されたもので、ほとんどが既に塗装仕上げがしてあります。

 

もう一つの代表的な自然素材と言えば、やはり漆喰や珪藻土でしょう。

 

漆喰

消石灰を主原料とした塗り壁材です。消石灰(水酸化カルシウム)とは、石灰石を焼いて水を加えたもので、石灰石はサンゴ礁がルーツです。サンゴの群生したサンゴ礁が長い年月をかけて地殻変動などで隆起し、陸地になったものが石灰鉱脈で、こちらから石灰石を採掘します。この消石灰に糊(のり)やスサを加えて、水で練ったものが漆喰です。

 

珪藻土

珪藻土とは、植物性プランクトンの化石が堆積して出来た地層から掘り出した「土」のことです。昔、湖や海だった場所が、地上に隆起して、掘り起こせる状態になったものです。

植物性プランクトンにも、様々な種類がありますが、総称して「珪藻(けいそう)」と呼ぶため、珪藻が海底や湖底に堆積して出来た土を「珪藻土」と呼ぶ訳です。

珪藻土は、全国各地で取れますが、産地の違いによって、性能が違うと主張する方もいますが、それはほとんど微差です。

 

自然素材の特徴

自然素材の一番の特徴は、その素材感ではないでしょうか。無垢の木材なら、その木目や質感など、漆喰や珪藻土にも似せたようなビニールクロスはありますが、本物の視感、質感は勝ち得ません。

ここで自然素材の特徴をそれぞれ見ていきましょう。

 

無垢の木

無垢の木と言えば、視覚、触感からくる癒しのほかに香りによる癒しがあることは御存じの方も多いと思います。この香りについては、桧が有名ですが、杉や松も桧ほど感じませんが、香りがあります。

 

しかし先に書いた広葉樹の木は、無垢材で製品として塗装をしてあるものがほとんどなので、例えば床にこれらを張っても木の香りがするわけではありません。この事については、杉や桧も同じで、塗装品を使うと木の香りは減少してしまいます。

 

次に床材に使用する場合、やはり床は傷が付きやすいので固い広葉樹の床板を選ぶ方多いですが、固くて塗装された広葉樹の床板を素足で歩いても木本来の感触を感じることはできません。

 

広葉樹の床板は、欧米の靴を履いたまま生活するための床板で、靴を脱いで生活をする日本では、元々馴染みのない床板材でした。ですから素足から感じるものは、夏場など湿度の高い季節は素足ではペタペタした吸い付くような感触になりますし、冬場はヒヤっとした冷たさが足元から感じることがあり、新建材の合板フロアとほぼ同じです。

 

一方、杉や桧の無塗装品は、肌触りもサラリとし、特に杉は桧よりも柔らかく、冬には暖かさえ感じるようで、素足で気持ちいいのはやはり杉のようです。また、ある家で部屋ごとに、色々な材質の無垢材を張ったところ、小さな子供が好んで遊び場所に選んだのは、杉の床板を張った部屋だったそうです。杉の床板が柔らかで心地良ったのかもしれませんね。

 

最後に無垢材の特徴として、無垢材を使用すると床材が長持ちします。弊社のリフォームで多いのが30年以上経った家のフロアの張替え工事です。張替えの要因となるのは、床板がフワフワする現象が起きてくるからです。この現象は新建材の合板フロアに発生し、無垢材には発生しません。よって無垢材を使うと床板が長持ちして張替えの費用が削減できます。ただし現在新築に張っている新建材の床材に関しては、合板を捨て貼りしてから張るので、以前よりは丈夫にはなっていす。

 

床板がフワフワする現象の原因についてはこちらよくあるご質問

 

漆喰

漆喰を使った壁は「呼吸する」と言われています。漆喰の主原料である消石灰は、二酸化炭素を吸収することで消石灰から石灰石に戻るまで、100年を超える長い時間を掛けゆっくりと呼吸をします。この時に石灰石へと戻り固まっていくことでお部屋を心地よくしてくれます。この呼吸がお部屋を快適にしてくれる理由の一つです。

漆喰壁が呼吸をすることで、冬場の「乾燥」や夏場の「湿気」を防ぐ効果が期待できるのも魅力です。調湿機能に優れた漆喰壁は、年間通じてお部屋の湿度を快適に調整してくれます。

ご自宅で、エアコンなどをつけると結露の発生することもありますが、呼吸をする漆喰の壁であれば、湿気を吸い湿度を調節するため、お部屋の結露予防にも繋がります。

 

珪藻土

珪藻土は、規則正しく配列した無数の孔(0.1~0.2ミクロン)があることです。そのため、吸放湿性能が高く、湿度が高い時は、水分を吸い、乾燥しているときには、水分を吐きだします。(呼吸をしているような感じです)結露の解消や、湿気によるカビの発生も抑える効果があります。また、熱絶縁性が高く耐火性があり、科学的にも侵されにくい性質を持っているのです。

 

 

自然素材の注意点

自然素材は新建材やクロスに比べると高価であり、手入れが大変というのは確かです。その他の自然素材の注意点を考えてみましょう。

 

無垢の木

先ず床に無垢材を使うと傷が付きやすいと言われています。特に杉は、柔らかいので傷つきやすいですが、広葉樹系の床材であれば、硬さは十分にあります。

 

次に注意する点は素材の伸び縮みがある等いう事です。国産の針葉樹系のものはそうでもありませんが、広葉樹系ものは、湿度により床と床に隙間が出来たり、くっつき過ぎて盛り上がる時もあります。ですから施工時も季節にあわせ、湿気の多いときはくっ付けて張りますが、乾燥時にはわざと隙間を開けて張ります。

 

また、自然素材なので、木目(柄)が均一ではありませんし、水に濡れていますと、すぐ拭き取らないと無塗装の杉や桧、松などは、それが紋になって残ってしまうことがあり、水回りに使うと黒ジミやカビになってしまうこともあります。

 

漆喰や珪藻土

自然素材なので、膨張、収縮を繰り返す中でひび割れが発生する恐れがあります。これを補修するのも大変困難です。また水に濡れやすい場所では、木と同じように黒ジミやカビとなることもあります。

 

また汚れが染みてしまうと取り除くことができない場合もあります。

 

 

自然素材は健康に良いの?

人が生きていくために食べたり、飲んだりと必要な栄養を体に取り入れていますが、これに比べられないほどの沢山の量を体に取り入れているのが空気です。この環境をよくすることで健康な生活を送ることができます。

 

シックハウス症候群が騒がれて、家を建てる時に使う材用にも制限ができましたが、それが無害になったわけではありません。

ただ自然素材が無害かと言うとそうでもないのです。全てに化学物質は存在しています。その発する化学物質の量が違うのと、自然素材が調質効果を含め空気を整えてくれているのは事実で、自然素材の方がリスクを下げてくれると考えられます。

 

自然素材を適材適所で!

ここまでで自然素材の良いところと悪いところが見えてきました。自然素材を使うならこれらを知った上で上手に使うことが肝要です。

 

例えば外壁などに無垢材の板を張ると、完成するまでには少し変色や雨などによる雨ジミなどが発生し1年~2年も経つと「あの美しい木目はどこに行った!!」と後悔することになりかねません。

 

また、屋内に使用する場合でも、キッチンや洗面脱衣室、便所など水廻りには自然素材は不向きです。シミやカビ、ひどくは腐れやシロアリの原因になることもあります。

 

自然素材で家を建てる時、なんでもかんでも自然素材を使ってしまうと、メンテナスに費用が掛かりすぎて後悔することになります。

外壁などに無垢材を使用する場合は、塗装をするとか、屋内の水廻りにも同じことが言えますが、いっそのこと新建材を使用し、適材適所で自然素材を使うことをお勧めします。

 

 

やはり自然界の中の人間なんですね。

縄文人が竪穴式住居に住んでいたころから、考えると人間が作り出した新建材で造る家の歴史は、ほんの一瞬で、長い歴史から考えると、自然素材で家を造ることの方がずっと長いのです。ですから、自然素材は、人にとって視覚、嗅覚、触覚が馴染むのではないでしょうか。そこに癒しがあるのでしょう。

また床については、素足で生活したいので、杉の無垢材を使用したという方もいらっしゃいます。この裸足での生活は、風邪を引きづらい等、健康に良いとされ、また脳機能が16%アップするともいわれていることから、自然素材で造る家は子育てにも良いとされています。

 

自然素材で造る家、本当は当たり前の事なのかもしれませんね。またこれが人にとって一番馴染む、家でもあるのかもしれません。

 

弊社でも、自然素材で造る家「和心家(わごこち)」を紹介しています。弊社ではリフォームも多く手掛けていますので、家造りの良いところや失敗から、いろんなことを学び、この学びから生まれたのが「和心家(わごこち)」です。

是非ご参照くさい。和心家の紹介

 

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