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子育て世代のコミュニケーションから家の間取りを考える

子育て世代のコミュニケーションやだんらんから家の間取りを考える

 

はじめに

以下に記載するブログの内容は子育て世代のコミュニケーションから間取りを考える上で、いくつかの研究資料を参考に私が気になったことやなるほど思ったことを主観的にとらえ考えたものです。記載の内容は賛否はあろうかと思いますが、新築やリフォームをお考えの方に少しでもお役に立てればと幸いです。

 

コミュニケーションとだんらん

コミュニケーションは、キャッチボールに例えられることがあります。ボールを投げ相手がそれを受け取りまた投げ返す、どちらかが投げるのをやめた時点でコミュニケーションは終わります。日常では、会話が一番のコミュニケーションということにります。

一方で家族のだんらんという事も言われます。では、だんらんとコミュニケーションは何が違うのでしょう。だんらんは会話だけではなく、家族がそろう事や空間の共有も含まれます。ですから例えば家族でテレビを見る行為は、コミュニケーションではありせんが、家族のだんらんという事になります。

家族のコミュニケーションやだんらんが大事であると言われ始めて久しくなりますが、それをどのように家づくりに配慮すればよいのかを考えて行きたいと思います。

 

コミュニケーションと各部屋の配置について考える

家の間取りの構成として、LDKと個室、水廻り(浴室・便所)の三つが主なもですが、この中でLDKがコミュニケーションやだんらんの場あることは誰しも承知の事です。このLDKと個室と水回りの間取りを家族のコミュニケーションやだんらんの観点から考えたいと思います。

ここでコミュニケーションやだんらんの場であるLDKと個室、LDKと水廻りとの関係から、個室や水廻りに行く時、必ずLDKを通って行くかLDKを通らないで個室や水回りに行くのかこの2つの違いを見ていきます。

 

LDKを通って各部屋に行く場合

・水回りがLDKからのアプローチの場合、個室の条件に関わらず子供がLDKにいる時間が多い。

・子供個室と父個室がLDKからのアプローチの場合、コミュニケーションが頻度の割合が高くなる。又母親については、子供個室の配置に関わらずほぼ良好である。

・子供個室がLDKからのアプローチの場合、個室での過ごす時間が減少する。

・父母個室がLDKからのアプローチの場合、子供が主体的にコミュニケーション程度を選びにくい傾向にある。

 

LDKを通らずに各部屋に行く場合

・水回りが廊下からのアプローチの場合、個室の条件に関わらず子供の個室にいる割合が高くなる。

・水回りと子供個室が廊下からのアプローチの場合、父親に対しコミュニケーションが希薄もしくは無いの割合が多くなる。

・子供個室と父個室が廊下からのアプローチの場合、父親に他するコミュニケーションが希薄になる割合が高くなる。

・子供個室が廊下からの場合、家族と顔を合わせる時間が減少する。

・父母個室が廊下からの場合、子供はコミュニケーションが少なかったと認識している傾向がある。

・中学生の個室が廊下からのアプローチの場合、趣味活動が多くなる分、家族とのコミュニケーションが減少する傾向にある。

・中学生の個室が廊下からのアプローチの場合、個室で休憩をする傾向が高くなり父母とのコミュニケーションが希薄又は無の割合が高くなる。

 

必然的に会話を交わす機会が増える事になる

この比較は、想像通りの結果だったではないでしょうか。LDKを中心にアプローチする方がよりコミュニケーションやだんらんを実感できるようです。特に子供室と水廻りをそうすることは、有効であると思われます。

学校に行く時、帰ってきたとき、便所に行く時、お風呂に入る時、LDKで何かしら言葉をかけあう機会ができ、お互いの存在や気配を感じることができます。逆に外出する時、帰ってきたとき、便所やお風呂に行く時、コミュニケーションやだんらんの場であるLDKを通らないと、それらの機会は減少するのはお分かりになるかと思います。

 

LDKのコミュニケーションを考える

ここでは、対面式キッチンで作業する母親と子供のコミュニケーションからLDKでのコミュニケーションを有効にするための大きさやL・D・Kの配置を考えて行きたいと思います。また、下に示す距離はそれぞれの行為のストレスを感じない限界距離で、「ながら会話」とは、母親が調理をしながらの会話を言います。

 

気配を感じる:家族の存在を感じる他、幼児の見守りなど

会話をしない子供の気配は、正面3メートル側面4メートルという研究結果が出ています。正面より側面の方が長い距離で気配を感じられることは、少し意外でした。また人は、潜在的に右よりも左を意識してるので、子供を見守るにはキッチンの左が良いと考えられます。また、子供に何かあった時の駆け付け距離は、正面2.5メートル、側面3メートルの結果が出ています。

 

呼びかけ会話:挨拶や相手を呼ぶ際の呼びかけなど

呼びかけで「ながら会話」の場合は、母親の対人距離は正面、側面共に6メートルで子供は正面4メートル、側面6メートルという結果が出ています。

呼びかけで「顔合わせ会話」の場合は、母親は正面、側面共に6メートルまでは可能で、子供は正面5メートル、側面5メートルという結果が出ました。

キッチンに立っている母親を起点にするとおよそ18帖くらいの広さと考えられます。

 

日常会話:その日あった事などを話す

日常会話で「ながら会話」の場合は、母親の対人距離は正面5メートル、側面4メートルで子供は正面3メートル、側面3.5メートルという結果が出ています。

日常会話で「顔合わせ会話」の場合は、母親は正面4メートル、側面は3.5メートルで子供は正面3.5メートル、側面3.5メートルという結果がでまいした。

母親は「ながら会話」より「顔合わせ会話」の方が距離が短くなっています。ただ単に呼びかけあいでなく顔を合わせた日常会話となると近い距離で話をしたいと言うことでしょうか。また子供に関しては、「ながら会話」「顔合わせ会話」どちらも母親の方を向いて会話をしているので、二つに大きな違いはないように思われます。

 

相談会話:悩み事、おねだりなどの相談事など

相談会話で「ながら会話」の場合は、母親の対人距離は正面2メートル、側面2.5メートルで子供は正面2.5メートル、側面1.5メートルという結果が出ています。

相談会話「顔合わせ会話」の場合は、母親は正面2メートル、側面2.5メートルで子供は正面2メートル、側面1.5メートルという結果が出ています。

日常会話に比べて相談会話のほうが、いずれも短くなっていることが分かります。

 

LDKの配置や広さ

幼児期や幼少期の見守りが必要な時期は、「気配を感じる」の結果からキッチンの側面(できれば左側)で見守れる場をつくると良いと考えられます。そして小学校や中学校までは、リビング学習を進める学校もあり子供も安心して勉強に取り組めることからも有効と言われています。この事からリビングテーブルやダイニングテーブル、対面カウンターなどを「日常会話」の結果を参考にその距離内に上手に配置でききればより良いと思います。

また玄関や個室からのLDKの入り口ドアの位置も「行ってきます」「ただいま」「おはよう」「お休み」などのコミュニケーション会話が「呼びかけ会話」の距離を超えないようにも配慮が必要となります。

以上のことからLDKの広さを考えると24帖までで計画するとLDKでのコミュニケーションが保たれると考えます。

 

実際のプランの提案

今までの結果を踏まえて、実際にプランを考えてみます。プラン図は1階に供用、2階に各個室があるという想定で、2階の図面は省略しています。

 

 

新築平面プラン
1階平面図

 

リビングを中心にアプローチ

外出や帰宅時、個室やDKからの水廻り(浴室、洗面脱衣室、便所)移動は全て、リビングを通るよう平面プランを考えてみました。(但し2階に便所を設けた場合は、これ該当しません。)そのことからリビング階段としました。

外出や帰宅時には、LDKのどこかからも確認できるような位置にホールとの出入口を設けることで、「行ってらっしゃい/行ってきます」「お帰り/ただいま」のコミュニケーションが、洗面脱衣室、浴室を利用する時でも「おやよう」「お休み」のコミュニケーションが生まれます。またリビングにある物入を子供たちの専用のロッカーとして使えば、リビングに滞在する時間も増えると考えられ、リビングが散らかることも防止できます。

 

LDKの配置と広さ

先ずは、見守りの観点からキッチン左横のダイニングを見守りの場所とし、子供が乳幼児時期にはダイニングに畳等を敷き座卓を使用してはどうでしょう。小学校、中学校時期にはダイニングテーブルをリビング学習に利用するように想定しました。よくあるLDKが横に縦に並んだプランだと呼びかけ会話の限界を超えてしまうので、キッチンとリビングの距離も近くしました。リビングのテレビの位置については、物入の扉の位置を変えて壁とすればそこに配置できるのですが、そこだとテレビの前が動線となってしまいテレビを見る人にとってはストレスになるので、壁を設けそこにTVを取り付けるようにし、その壁は天井までの壁にしないで高さ1.5メートル程度としました。そうすることで、気配や呼びかけ会話の邪魔にならないと考えました。

 

リビング中心の間取りじゃないとコミュニケーションが取れないのか

私が住んでいる家は、リビング中心の家ではありません。水廻りは、廊下からのアプローチ、個室は2階にありこの研究結果からいうとあまり良くないプランです。しかし、外出や帰宅時、お風呂に入る時は家族みんなが直接個室に行くのではなく必ずLDKにやってきます。それは家族のルールとして決まている事ではなく、そうなるような環境にあったから自然とそうなったのです。環境は意思より強いのです。私の家もコミュニケーションを意識して環境つくりをしたのではなく、今考えるとたまたまそうなっていただけの事です。でもそれに気が付いているかいないかでは大きな違いが出来てくるのかもしれません。

 

今回いくつかの研究結果をもとに家族のコミュニケーションの観点から一つのプランを考えてみましたが、それぞれの家族の生活習慣などの違いでコミュニケーションやだんらんのやり方もそれぞれあると思いますので、このプランを新築やリフォーム/リノベーションをお考えの時にお役立てて頂ければ幸いです。

 

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