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住まいの地盤診断/住宅地盤を見抜く方法

現地での重要な情報

 

軟弱地盤に気づかずに建物を建てれば不同沈下してしまいます。対象の土地を下見することで、軟弱地盤であるか否かを見分けることができます。軟弱地盤を見分ける方法について、これから説明していきます。

 

地盤を可視化する

 「水の集まりやすい低地が軟弱」という原則を頼りに、ちょっと機転を利かせれば誰でも今日から実践できます。基本となるのは、目で見る事ができない地下を、地上の風物で置き換えることができるのではないか、という着想です。

 

現場とその周辺を観察する際の対象は、以下の5点にまとめられます。

(1)水
(2)地形
(3)既存住宅
(4)風景
(5)地名

 

水は低きに流れる

 危険性の高い軟弱地盤はずばり、水が多く集まる場所に潜んでいます。水が集まりやすい場所なら、何となく思い当たる場所があるのではないでしょうか。周囲に比べて少しでも下がった「低地」や「窪地」を目指すのが水の本性です。たとえ地中に浸透しても地下水となって移動し、途中で一時的に滞留することはあっても、蒸発したり汲み上げられたりしない限り、海抜の低い海岸にたどり着くまで水は下降することをやめません。

 水が集まるとなぜ地盤は軟弱になるのでしょうか。物質の硬さは、おしなべてその物質自体に含まれている水分量に比例しているからです。私たちは、水分が限りなく100%に近い物質を液体、0%に近い物質を固体と呼んでいます。水分が多ければ、物質は軟らかくなります。

 

地盤の硬軟は水分量で決まる

高台に降った雨は地表を流れたり地中に浸み込んだりして低地に集まってきます。つまり、高台の地盤は水はけがよくいつも乾いているので硬く締まっており、低地の地盤は絶えず湿潤で水浸しなので軟弱です。良い地盤は、乾いていることが必須条件なのです。

 

地形を観察する

 水分量の多い湿潤な地盤がどこにあるのかを、やや広い視点で地形として概観すると、「氾濫平野」および「海岸平野」、「谷地」が浮かび上がってきます。

大河川の流域には氾濫平野と呼ばれる広大な低地が形成されています。こうした地域では、年間に何度か発生する集中豪雨のたびに、上流から大量の土砂が運ばれ、増水した河川の氾濫で両岸に打ち捨てられていくことを繰り返しています。このような土砂は絶えず水に浸されたまま新しく積み重なるため、硬く締まることはありません。地域を氾濫から守るために国土交通省などが築いた堤防のおかげで、いまでこそ大規模な氾濫はほとんどなくなりましたが、こうした河川はかつては縦横無尽に暴れまくり、流域の至るところで氾濫を繰り返し、数千年の間に厚い軟弱層を堆積させることになったのです。

 地質学的にはおよそ2万年前から現在までに堆積し、いまだに締まり切っていない軟弱層のことを「沖積層」と呼びます。関東平野や濃尾平野では、場所によって50mを超える沖積層が確認されています。

 

海と河川が軟弱地盤を生む

 海岸平野は海に面した海抜数メートルの低地のことです。沿岸流が運んできた細かい砂が遠浅の湾や入り江を埋め立てると陸地になります。河川の最下流域でもあるため氾濫平野や三角州が発達している場所と重なり、広い低湿地を形成しています。中小河川の流域には谷地が形成されています。地質学では「谷底平野」と呼び、一般には「谷戸」と呼ばれることがあります。

 細い小川が次第に集合して河川が発達し、流域の土砂を浸食して谷が広くかつ深くなるにつれて、河床には微細な土砂が厚く堆積するようになり、下流域の谷地は次第に流域を拡大して氾濫平野となります。河川が供給する水と谷の両岸の高台から集まってくる地下水とで地盤は軟弱になります。

 河川の上流で周囲に比べて低く水の集まる場所があっても、その地盤は軟弱ではありません。河床にこう配がついて急流であるため、山間部から運ばれてきた大きな玉石や砂利は厚く堆積する一方、軟弱層を構成する泥土は下流に押し流されて残りません。

 大河川ほど、背後の山から海までの距離が短いほど、水量のエネルギーは大きくなるので、中流域までは軟弱層が形成されず、あるのは砂利ばかりになります。

 1級河川や2級河川の流域には氾濫平野が、それらより中小の河川の流域には谷地が発達します。谷地は高台の中を流下し、他の谷地と合流しながら次第に海抜高度を下げ、最後は氾濫平野に統合されます。氾濫平野と海岸平野が混在すると、両者の見分けがつかないくらい広大な平野を形成します。

 

古い住宅を観察する

 3つ目の観察対象は、現場やその周囲に以前から立っている住宅、いわゆる既存住宅です。築年数がたった古い住宅は、実物大の沈下実験モデルと言うことができます。

まずは建物全体の傾きです。遠目にも斜めであることが分かる住宅が隣接地にあれば、何らかの沈下対策が必要になります。そこまで顕著でなくても、外壁やポーチ、基礎にクラックがないかをチェックしてみましょう。特に基礎の床下換気口まわりにクラックがあれば、状況証拠としては十分です。一見して亀裂と判別できるクラックであれば、建築時のコンクリートの乾燥収縮によるヘアークラックではなく、不同沈下が原因で生じた構造クラックと思ってまず間違いありません。

 住宅本体ばかりでなく、外構や道路の状況も観察しましょう。擁壁に亀裂や割れがあれば、擁壁自体が沈下していると考えられます。砕石を突き固めた上に設置してあるマンホールだけは沈下しないので、道路が沈下するとマンホールの頭部が路面から突き出てきます。

 既存住宅を解体して新たに建て替える場合は、そこに住んでいる建て主にヒアリングすることも重要です。床の傾斜、建て付け不良などがないか、聞き取ることが大変参考になります。既存住宅の解体前に出隅のレベルを測量すれば、その住宅が不同沈下していたかをすぐに確認できます。

 

その他の観察点

 

その他の観察点として、下記を注意したい。

1.道路の波うちや凸凹

2.道路沿いの擁壁のひび割れ

3.電柱の傾き

4.地名に水や池等の「さんずいへん」がついた地名

5.昔の地図により住宅地となる前の地形(’田んぼや沼、池を埋め立てていないか、切土か盛土か等)

 

まとめ

 

軟弱地盤の上に建った家は、地震時に大きな被害をうけます。このことを見分けることで災害時に大きな差がでてきます。土地の購入には、慎重にお考え下さい。

 

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