津市U様の玄関ポーチの天井と隔て格子の改修
より和風に
U様は、15年くらい前に定年を機に生まれ故郷の生まれ育った家に帰って来られました。その時、田舎づくりの家を和風な感じを残しながら全面リフォームされました。でもそのリフォームには「和モダン」のテイストがあり、もっと玄関ポーチを和風にしたいとのことで依頼を頂きました。
天井を格天井風にリフォーム
玄関ポーチの天井を格子に木板を張りたいとの要望でした。格天井をイメージされいましたが、右の写真のように玄関の庇に懐がない状態で、まして庇を造り直すわけでもなく、軒だけを通常の格天井にするのは不可能なので、少し悩みました。格天井は、縦横に格子を組んでから板を天井裏側から格子に張り付けていくので、天井裏の懐がなければその作業ができません。ですから先に板を軒に張り付けておいて、後から格子を下から釘止めしていくと言う掟破りのやり方で格天井風?を造ってみました。
上左の写真が、格天井を張った状態です。上右の写真が塗装が完了した状態です。塗装屋さんには、ペンキを塗るのはもったいないと言われましたが、お施主様の要望ですから塗装してもらいました。でも塗装屋さんの提案で外壁より少し薄くして木目が良く分かるように塗ってもらいました。これにはお施主様も賛同して頂きました。
和風にスッキリした隔てに
現状の隔ては、古くなったせいもあと思いますが、ごちゃごちゃしているので、スッキリしたもの変えてほしいとの要望でしたので、単純な縦格子を取り付けました。左の写真がそのごちゃごちゃした隔てです。これを簡単に縦格子にすると決めたわけではありません。くねくねした丸太柱にどんな隔てが合うのか悩みましたが、スッキリと言う点でやはり縦格子にしました。
上左の写真が格子を取り付け完了です。やはりこのくねくねとした丸太柱には、悩まされました。横材の格子受けや一番右の縦桟がこの丸太に干渉してその曲線は自由曲線なので、墨を出すのに手間がかかりました。右の写真は塗装をして、太古鋲を打って完成したものです。太古鋲はお施主様の希望で取付ました。
太古鋲とは、右の写真の半丸状のものです。これは銅製で、新しいうちはピカピカ光っていますが、やがて光沢はくすみ、長い年月をかけて青銅色になります。
ポーチ軒の格天井風も隔て格子もお施主様にはとても喜んで頂きました。お施主様のイメージ通りに仕上がり本当に良かったです。
和風に興味のある方への関連記事
「現代の生活スタイルの和風建築を考える」三重県で和風住宅に住みた方へ
会社名 :株式会社アトリエLiving Craft
住所 :〒514-1122 三重県津市川方町501-2
代表 :代表取締役 扇野 正実
ホームページ :https://atelier-lc.net/
営業時間 :8:00~19:00(日曜定休)
************************
前の記事へ
« 津市U様の木塀とくぐり戸を造りました。