津市K様 根元が腐った玄関ポーチの柱を「金輪継手」で取替ました。
腐れを防ごうと何度もペンキを塗ったものの
築年数30年40年を超えるとポーチの柱の根元が腐ってくることはよくあります。特に柱が玄関ポーチの床に埋め込まれている場合は絶対と言っていい程腐ります。K様邸もそうでした。
K様がペンキを何回も塗った甲斐あり見た目には腐ったようには見えませんが、表面はかなり腐れが進行していました。
柱を取替えることとなったのですが、写真で見えている柱の上部は柱と梁の接続部ではなく柱はもっと上の方に伸びていましたので、柱全体を取替るのではなく柱の途中でカットし、そこに新しい柱を継ぐことにしました。
金輪継手という工法を採用
金輪接手は伝統的継ぎ手の中でも強固な接手として知られいますので、梁の継手にはもちろん、柱の継手にも古くから使われてきた工法です。
新しく継ぐ柱は、弊社の加工場で行いました。先ず現状の柱と同じ断面になるよう柱を加工し、これを金輪継手に加工しました。
次は現場で既存の柱をカットして金輪接手に加工しました。
カットした位置は既存の格子の上枠の取り付いていた部分も腐っていたので、かなり上の方でカットしました。加工する体勢が悪いためかなり加工がしづらかったです。継ぎ手によっては勝手(上・下、雄・雌)がある場合がありますが、金輪接手は、上と下の継手形状は同じです。
これら二つを合わせて込み栓(左写真中央の四角い棒)を打ち込みます。そして込み栓をカットして接手の完了です。
柱の根元の腐れ防止
柱の根元の腐れ防止として、ステンレス製の柱脚金物を取付けました。
またK様の要望により、防蟻防腐材を塗布して透湿シートを巻いて、板金を巻き付けました。
もう10年以上前に腐った柱をこの接手で行った以来の久しぶりの金輪継手でした。多少は手間がかかりますが、そんなに大げさなものでもないので採用してみました。
K様にも「込み栓を使った丁寧な仕事をしてもらってありがとう。」と喜んで頂きました。
ちなみに格子はアルミ製で取付ける予定をしています。
会社名 :株式会社アトリエLiving Craft
住所 :〒514-1122 三重県津市川方町501-2
代表 :代表取締役 扇野 正実
ホームページ :https://atelier-lc.net/
営業時間 :8:00~19:00(日曜定休)
************************
前の記事へ
« 津市U様の玄関ポーチの天井と隔て格子の改修次の記事へ
近くにある神社の祠の改修工事 »