津市/松阪 筋交いの取付・・・DIYウッドデッキの手摺にも応用できます。
筋かいって何?
そもそも筋かいとは何なのか、建物が横からの力(水平力)いわゆる風や横揺れの地震を受けた時に歪むことを抑える役割を担っているのが筋交いです。
在来の木造住宅の場合、建物は土台・梁(横架材)と柱(軸材)で四角に組んで躯体を建て込んでいきます。ここでこの四角に組んだ躯体に水平力がかかった時、躯体は四角が変形して平行四辺形になり大きな力が働くとペタンと潰れてしまいます。
そこで四角の対角を結ぶように筋交いを入れることで三角形を造り、平行四辺形に歪むことを抑えます。下の画像が筋交いです。筋かを挟んで左右に三角形が出来ているのがわかると思います。
筋かいの加工方法
この土台と梁の間の長さと柱と柱の間の長さは一定ではありません。同じ建物の中でも違います。ということは筋交いの角度は一定ではなく取り付ける場所で違うことが多いのです。
角度がわからなければ筋交いを加工することはできません。ではどうやって角度を出すのでしょうか。
私たち大工は差し金を使って加工する線を筋交いの材料に書いていきます。
①土台と梁の間の長さと柱と柱の間の長さを測ります。
②この長さを1/10にして差し金で角度を書く
下の左の画像で材料の下部分に左は柱間の長さの1/10を右は土台・梁間の長さの1/10を合わせることで材料の下端が筋交いの長さの1/10の長さとなり、差し金の傾きが筋交いの角度となります。
そうしたら鉛筆で角度を書きます(墨をだす)。この墨が柱側に面します。
③この角度に90°の垂線を書きます。
差し金を先程の鉛筆に合わせて差し金の角が材料の幅の半分の位置に合わせます。
そうしたら鉛筆で先程の角度に対する90°の墨をだす。この墨が土台若しくは梁側に面します。
④対角の長さを測る
長さを材料に墨をして反対側に柱に面する墨だけをだします。
長さは土台と梁間及び柱間の寸法を用いて平方根でも求めることが出来ます。
⑤書いた墨に合わせてカットします。
⑥カットしたら合わせみて梁に面する長さに印をつけてこれをカットします。
⑦取り付ける
ウッドデッキの手摺でも使えます。
これは私の施工ではなく、お施主様のU様が造ったものですが、このような手摺の「×」にも応用できますのでよかったら挑戦してみてください。
会社名 :株式会社アトリエLiving Craft
住所 :〒514-1122 三重県津市川方町501-2
代表 :代表取締役 扇野 正実
ホームページ :https://atelier-lc.net/
営業時間 :8:00~19:00(日曜定休)
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