津市H様 空き家を貸家にするためリフォーム 不動産屋さんのアドバイスを基に・・・
作業・施工内容
施設に入所して空き家に
H様は一人暮らしでした。高齢者用の施設に入所したことで長年住んだ家が空き家になったのです。当初はこの家をリフォームして人に貸すのか、家を解体して売却するのかで悩んでいたようでした。実は私はH様とは二三度お会いした程度で、この空き家をどうするかの相談を受けたのはH様直接ではなく、H様の実弟のU様でした。U様には、便所の増築や床の張替え等リフォーム工事や修繕工事をやらせて頂いたお施主様です。
リフォームの内容については、弊社にお任せという事でしたので、借家にするためにはどの程度リフォームをするべきなのか迷いながらも図面化して知り合いの不動産屋さんとその図面を基にリフォームの範囲を決めていきました。
そして外部は塗装し、内部は塗装とクロス貼りとし、水回りはキッチンと洗面化粧台、便器は取替ることで工事はスタートしました。
不動産屋さんからのアドバイス
家賃設定には変わりはない?
貸家とする場合、どこまでリフォームして綺麗にするかは特に決まっていないそうです。見た目は気にせずほぼそのままの状態でかす大家さんもいるそうでうすが、リフォームをした方がいいに決まっています。でも手を掛ければ掛けるほど費用が嵩むのは当然のことです。
そんな迷いの中で不動産屋さんに思いがけない話を聞きました。リフォームをして綺麗にしようが、そのままの状態であろうが家賃設定は同じだという事です。これには少し驚きました。家賃は立地条件と家の大ききでほぼ決まってくるようです。ではリフォームをした家とそのままの家ではどんな差が出てくるのしょうか・・・・。それは借り手が付きやすいかどうかだそうです。
リフォームするかしないかどちらが良いのかは結果がすべてだと思いますが、もしそのままの状態で貸家とした場合で1年経っても2年経っても借り手が付かなかったとしてら、その期間の家賃が入らないだけではなく、家賃を下げざるを得ないこともあるかも?ここで家賃に差が出てくることもあるかも知れませんね。
和室のリフォーム襖と畳そして塗り壁
襖と畳はリフォームして建具を造り直したり、畳をフロアに張り替えたりする方が良いとのことで、どうしても襖や畳は入居者が変わる度に新しくすることが一般的なようでその都度大家さんに費用の負担が掛るということだそうです。
だいぶ前からですが新築で建てる家の和室はの壁はクロスにすることが多くなっていますが、H様のお家はかなり古いので和室の壁は化粧塗壁です。化粧塗壁は汚れを取ることが難しいうえ塗替えにもそれなりの費用が掛かります。これも大家さんとって費用負担が多くなる要因となります。
H様のお家には和室が二つありました。このアドバイスを踏まえて、一部屋の畳を表替えの計画がからフロアに張替えに変えました。また壁に関しては現在の塗り壁直にベニヤを張りそこにクロスを貼ることにしました。こうすることで汚れも落とせ安くなりますし、張替えをした場合も化粧塗壁の塗替えに比べれば安価にできます。
工事が進む中で思わぬ・・・
撤去していくと・・・
着工前に不動産屋さんと打ち合わせて計画した洋室の壁と台所の壁は現状のままでビス穴等を補修する程度の計画でした。しかしH様が長年お家で暮らしていく中でご自身で取り付けた棚や電気やTVケーブルのモールを撤去していくと、なんとビスだけで取り付けてあるだけでなく接着剤や両面テープを併用していた為、化粧板の表面がはがれてしまったのです。このことで計画を変えて化粧板直にベニヤを張りその上にクロスを貼ることにしました。
水漏れが発見され、よく見ると小さなひび割れがあった
既存のお湯は、台所は瞬間湯沸かし器でお風呂はガスの風呂釜でお湯を沸かすようになっていましたが、今回のリフォームでガス給湯器に変更、しかも分け合って追い炊き付きのものにしました。水道屋さんがこの追い炊きの配管を浴槽に接続をし、そのジョイント部分がしっかり接続されているかどうか確かめるために水張試験をしたところ、接続部には問題ありせんでしたが浴槽に小さなひび割れが数か所ありそこから水が漏れていることが発見されました。30分で2㎜~3㎜水位がさがる程度でしたが、入居者が決まり使用していく中でどんどん酷くなることも考えられるので、浴槽をFRP防水し水漏れを直しました。
貸家だとは思いつつ・・・
通常の計画や見積は自分や業者さんがこれはリフォームした方が良いと思う全てを事前に提案し作成しています。その部分部分の工事をするしないはお施主様に判断してもらっていますが、貸家だと考えると少しでもコストダウンを図るためにと計画したものの・・・
クロス屋さんに言われて・・・
撤去がほぼほぼ完了した頃にクロス屋さんと下地について現地で現状を見てもらって打ち合わせをした。撤去で傷んだクロスを貼ることに計画変更の壁や、クッションフロアを貼る予定のフワ付きのある床を特に確認してもらいました。コスト削減のためには、現状の壁、床に直接クロスやクッションフロアが貼ることが出来れば良いのですが、クロス屋さんは「貼って貼れないことはありませんが、次貼りかえられるかどうかは分かりません。」こう言われるとやっぱり今ちゃんとした下地を造っておこうと考えてしまいます。
水道屋さんに言われて・・・
カス給湯器は追い炊き無しもので計画をしていたのですが、「これだと浴槽にお湯を張るための蛇口の位置までの配管が露出(浴室に配管が見えた状態)になってしまいます。」と言われるとみっともないなと思ってしまいます。ちゃんとした仕事をしたいと考えると高価となりますが追い炊き付きに変更しました。
せっかく仮設足場を組み立てたのだから・・・
外部のモルタル書き落とし部分を軒、ケラバ部分は比較的綺麗だったので、塗装の計画から外していました。がしかし他の部分を塗装して綺麗になれば塗らない部分が目立ってくることが多いし、せっかく足場を組立のだからと考えるとやっぱり塗っておいた方が良いと思い塗ることにしました。
やっぱりその場しのぎのリフォームではと考えてしまい、U様にもこれを説明し工事を追加させて頂きました。取り繕うだけのリフォーム工事では後に思わぬ大きな費用が掛かってしまうことがあります。貸家と思いつつも取り繕いの工事はできかねたのです。
完成して・・・
屋内、外部ともにリフォームが終え綺麗になりました。完成後にはお施主様の実弟のU様も何度も見に来て頂き、施設に入所されているお施主様も完成したお家を見に来て頂き大変喜んでいらっしゃたようです。後は不動産屋さんにバトンタッチです。
良い入居者さんが早く決まることを願うばかりです。
空き家対策に関する関連情報
◎貸家にするためのリフォームをお考えの方、ご相談、御見積までは無料ですので弊社に是非お声がけください。
不動産屋さんもご紹介で出来ます。
◎解体をお考えの方
津市では、条件を満たした住宅について無料の耐震診断が受けられます。
この耐震診断で倒壊する可能性が高いと結果でると解体費用に補助金がもらえます。
※上記の耐震診断の条件(津市)は耐震補強を前提としていますが、解体の補助金を希望される方も条件は同じです。
松阪市は条件が異なりますので市役所の担当部署にてご確認ください。
貸家用キッチンのリフォーム | キッチンは、流し、ガス台、吊戸、レンジフードを全て取り替えました。 床はクッションフロア、壁はクロス、天井、窓枠、廻り縁、巾木は塗装しました。 タイル張りの部分にはキッチンパネルを貼り、分電盤も取り替えました。
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和室のリフォーム | 床は畳から化粧フロアを張りました。壁は化粧塗壁からクロス貼りに、天井は目透かし天井からクロス貼りにしました。襖は無地の襖紙に張替えました。
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